ご挨拶
不動産業界の外の方には分かりにくいと思いますが、不動産の業務は外から見えるよりもはるかに難しく、大変な仕事です。
金額の大きさや生活における重要性から責任は重く、常に細かい配慮が必要です。業務の知識やスキルは、学ぶ範囲が広いうえに、経験からでないと学べないものも多く、安心感のある業務ができるようになるまでに長い時間がかかります。
一方、通信技術の発展によりお客様が求めるスピードや対応内容は高度化しており、個人情報保護やコンプライアンスの重要性の高まりと相まって、担当者の負担は非常に重くなっています。
情報共有の困難さや担当者間のレベル差から本格的な分業が難しく、不動産業界ではこういった負担の重さを不可避なものとして、担当者に任せる形で対応してきました。
しかし、共働きの一般化による子育てや介護負担の増加、若手労働力の減少、労働時間短縮の社会的要請などが急激にあらわれ、これまでの仕組みは継続性を失っています。
これは不動産業界に大きな転換点が訪れたことを意味しています。
この変化に対応するには、大きく進歩したIT技術の果実を取り込み、生産性を向上することが必要です。しかし、多くの企業が不動産テックの分野に取り組んでいますが、本当の意味で不動産の業務を効率化する技術やサービスは、ほとんど生み出されていません。
不動産取引は、マンション、家、土地といった誰もが日々触れているものを扱うため、ほとんどの人は身近でシンプルなイメージを持ちます。
しかし、不動産担当者は、土地や建物という物理的なモノだけでなく、登記、建築規制、法律、銀行融資、税金、ライフプラン、インフラ、工事、相続や家族関係、測量、相隣関係、趣味嗜好、気持ちや感情といった、関連する広範な事柄を扱っており、そちらの方が重要性が高く、必要とされる業務量も多いのが実情です。
このことを適切に理解していなければ、本当の意味で不動産業界を効率化するサービスを作り上げることは困難ですが、不動産の実務を経験したことのない人がこれを理解することは、現実的に不可能です。
当社は、この課題を、IT業界の側からではなく不動産業界の側から解決することを目的に設立されました。
本当の意味で不動産業界を効率化し、その先のお客様がより公正で適切な対応を受けられるようにする。
誰かが得をして代わりに誰かが損をする、ということではなく、不動産取引に関わる全ての人に貢献する、そんなサービスの提供を目指しています。